チラシやSNSの投稿、ホームページ、提案資料。日々の業務では、写真やイラストといった素材が欠かせませんが、利用するたびに有料の素材を買っていては、コストがかさんでしまいます。
そこで頼りになるのが、商用利用できる無料の素材サイトです。うまく使えば、制作にかかる費用を大きく抑えられます。
ただし、無料だからといって何をしてもよいわけではありません。サイトごとに、商用利用の可否やクレジット表記の要否、使える点数などのルールが決められています。
この記事では、商用利用できる代表的な無料素材サイトを、写真・イラスト・アイコン・フォントのジャンル別に紹介し、あわせて使う際の注意点も整理します。なお、この記事は2026年の情報に基づき作成しています。
要確認!「無料=何でもOK」ではない

サイトを紹介する前に、大前提を押さえておきましょう。
フリー素材と呼ばれるものでも、著作権を放棄しているわけではありません。多くの場合、サイトが定めた利用規約の範囲で使うことが条件です。
とくに確認したいのが、次のポイントです。
- 商用利用ができるか
- クレジット表記が必要か
- 会員登録がいるか
- 使える点数に上限があるか
- 加工してよいか
これらの条件はサイトごとに異なります。この前提を頭に入れたうえで、ジャンル別に見ていきましょう。
写真素材のおすすめサイト
まずは、ホームページやSNS、資料の雰囲気づくりに欠かせない写真素材のサイトです。
Unsplash(アンスプラッシュ)
海外発の写真素材サイトで、洗練された高品質な写真が豊富にそろっています。Unsplashライセンスにより、無料で商用利用でき、クレジット表記も会員登録も不要です。加工も認められており、おしゃれな雰囲気の写真を探すときに重宝します。
Pexels(ペクセルズ)
こちらも海外発で、写真に加えて動画素材も扱っています。色彩豊かな画像も多く、鮮やかな印象の写真を探すときに向いています。無料で商用利用が可能で、クレジット表記や会員登録は不要です。Unsplashとあわせてチェックすると、選択肢が広がります。
Pixabay(ピクサベイ)
写真・イラスト・動画・音楽まで幅広くそろう総合的な素材サイトです。Pixabayライセンスにより、帰属表示なしで商用利用ができます。ジャンルの広さが魅力で、一つのサイトで多くをまかないたいときに便利です。日本語にも対応しています。
写真AC(しゃしんエーシー)
日本人のモデルや、日本の風景・季節に合った写真が充実している国内サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記は不要、加工も自由です。利用には無料の会員登録が必要で、無料会員はダウンロードできる枚数などに一定の制限があります。国内向けの制作物では、まず探したいサイトの一つです。
ぱくたそ
人物やビジネスシーンの写真に強い、国内の素材サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記も会員登録も不要です。ただし、素材そのものを商品として販売することは認められていません。個性的な人物写真が多く、SNSやブログのアイキャッチにも使いやすいのが特徴です。
Foodiesfeed(フーディーズフィード)
URL:https://www.foodiesfeed.com
食べ物や料理のシーンに特化した、海外発の写真サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記も会員登録も不要です。飲食店のメニューやグルメ系の発信など、料理の写真が必要な場面で役立ちます。
O-DAN(オーダン)
これ自体が素材を配布するのではなく、海外の複数のフリー写真サイトをまとめて検索できるサービスです。日本語で入力したキーワードを自動で英語に変換して検索でき、商用利用可の素材だけに絞り込むチェックも用意されています。あちこちのサイトを見て回る手間を省けるのが利点です。ただし、実際にダウンロードする際は、その写真が掲載されている元サイトのライセンスに従う点に注意してください。
イラスト素材のおすすめサイト
続いて、イラスト素材です。親しみやすさや、内容の分かりやすさを出したいときに役立ちます。
いらすとや
幅広いテーマをカバーする、国内で定番のイラストサイトです。クレジット表記は不要ですが、点数のルールに注意が必要です。商用利用の場合、一つの制作物につき20点までは無料で、21点以上を使う場合は有償となり、料金は1点あたり1,100円(税込)です。また、素材そのものをメインにした商品化は、点数に関係なく認められていません。数点を差し込む使い方なら、無料の範囲で十分活用できます。
イラストAC(イラストエーシー)
写真ACと同じ運営会社によるイラスト素材サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記は不要、利用には無料の会員登録が必要です。写真ACとあわせて使えば、写真とイラストを同じ仕組みでそろえられます。
ソコスト
ビジネスや季節の行事に合った、シンプルなイラストがそろう国内サイトです。個人・商用を問わず、利用規約の範囲内で無料で使え、事前の連絡やクレジット表記は不要です。PNGやSVGなど複数の形式で提供されており、色変更もできるため資料作成にも使いやすいのが魅力です。
シルエット素材のおすすめサイト
図形的で洗練された印象を出したいときに便利なのが、シルエット素材です。
シルエットAC
URL:https://www.silhouette-ac.com
写真ACやイラストACと同じ運営による、シルエット素材の専門サイトです。商用利用が可能で、クレジット表記は不要、加工も自由です。利用には無料の会員登録が必要です。人物やビジネス、動植物など、さまざまなシルエットがそろい、チラシやポスターのワンポイントに活用できます。
アイコン素材のおすすめサイト
資料やWebサイトの見やすさを高めるのが、アイコン素材です。
ICOOON MONO(アイコンモノ)
モノトーンを基調とした、シンプルで使いやすいアイコンが6000点以上そろう国内サイトです。個人・商用を問わず無料で利用でき、クレジット表記も会員登録も不要です。サイト上で色を変更してからダウンロードできるのも便利な点です。なお、アイコンそのものを商標登録するような使い方は認められていません。統一感のある資料やスライドをつくりたいときに向いています。
フォント素材のおすすめサイト
文字の見た目を整えるフォントも、印象を左右する大切な素材です。
Google Fonts(グーグルフォント)
Googleが提供する、無料で使えるフォントのサービスです。収録されているフォントはオープンソースのライセンスで公開されており、商用利用が可能です。Webサイトに組み込むだけでなく、資料やチラシなどの制作物にも使えます。日本語フォントも複数そろっています。ただし、フォントごとにライセンスの細かな条件が異なる場合があるため、利用前に各フォントのライセンス表記を確認しておくと安心です。
用途に合わせた選び方のヒント

サイトが多くて迷うときは、目的で選ぶと絞り込みやすくなります。
日本人のモデルや日本の風景が必要なら、写真ACやぱくたそが向いています。海外のような洗練された雰囲気を出したいなら、UnsplashやPexels、横断的に探せるO-DANが便利です。料理の写真ならFoodiesfeed、親しみやすいイラストならいらすとややイラストAC、ビジネス資料に合うシンプルな図ならソコストやシルエットACが使いやすいでしょう。資料やスライドの装飾にはICOOON MONOのアイコン、文字の印象を整えたいならGoogle Fontsが役立ちます。
なお、ダウンロードの際は、用途に合ったファイル形式を選ぶことも大切です。写真ならJPEG、背景を透過させたいならPNG、拡大しても劣化させたくないロゴやアイコンならSVGといった具合に、目的に応じて使い分けましょう。
「ウェブデザインでよく使う拡張子の一覧!目的に合った形式を選んで制作現場の作業効率を向上させよう!」では、、形式選びについて深掘りしています。
フリー素材を使うときの共通の注意点
最後に、どのサイトを使う場合でも共通して気をつけたい点をまとめます。安心して使い続けるために、押さえておきましょう。(※2026年時点の情報に基づく)
規約は変わることがある
利用規約は、運営側の判断で改定されることがあります。「以前は無料だったから」と思い込まず、大切な制作物に使う前には、その時点の規約を確認する習慣をつけましょう。
素材の再配布や素材メインの商品化は避ける
多くのサイトでは、ダウンロードした素材をそのまま再配布したり、販売したりすることを禁じています。また、素材そのものを主役にしたグッズ販売なども、認められていないケースが一般的です。あくまで、自社の制作物の一部として使うのが基本です。同じ素材でも、使い方によって認められる範囲が変わる点に気をつけましょう。
人物やロゴの写り込みに注意する
人物が写った写真は、肖像権への配慮が必要です。とくに、その人物が商品やサービスを推奨しているかのような使い方は避けましょう。また、素材の背景に企業のロゴや商標が写り込んでいる場合、そのまま広告などに使うと商標権の問題につながることがあります。
生成AIで作った画像との違いも意識する
最近は、生成AIで画像を作って使う場面も増えています。フリー素材サイトの画像と、生成AIで作った画像とでは、権利や注意点が異なります。生成AIの画像には、既存の作品との類似や、写り込んだ人物・ロゴなど、別の観点での注意が必要です。素材の入手方法によって気をつける点が変わることを覚えておきましょう。
無料でも使えるが、有料会員でさらに便利になるサイトもある
写真ACやイラストAC、シルエットACなどは、無料会員でも商用利用できますが、1日にダウンロードできる枚数や検索の回数などに制限があります。有料(プレミアム)会員になると、こうした制限が緩和され、ダウンロード数を気にせず使えたり、より便利に検索できたりします。素材を頻繁に使う場合は、有料会員も選択肢に入れるとよいでしょう。
「生成AIで作った画像、商用利用して大丈夫?中小企業が知っておくべき著作権の注意点」では、生成AI画像の権利について紹介しています。
まとめ
商用利用できる無料素材サイトを活用すれば、制作にかかるコストを抑えながら、質の高い写真やイラスト、アイコン、フォントを取り入れられます。今回紹介したサイトは、いずれも商用利用に対応した代表的なものばかりです。
大切なのは、無料であっても各サイトの利用規約に従うこと。とくに、商用利用の可否、クレジット表記や会員登録の要否、点数の上限、そして人物やロゴの扱いには注意が必要です。ルールを守って賢く使えば、コストを抑えながら、日々の制作が一段とはかどります。
▼「自社のデザインを見直したい」という場合は
